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何が狙いか、土壇場でGSOMIAを延長した韓国の皮算用 韓国の狙いとは!?(2019.11.24)

<ギリギリのタイミングで韓国政府が発表した決定は、韓国では「完全に負け」ともみられている。韓国人の面目も大いに傷つけられた。文在寅は何を考えているのか>

韓国政府は日本との秘密情報保護協定(GSOMIA)の協定失効6時間前に「終了延長」を発表した。日米韓の「軍事同盟」の象徴は、ギリギリのタイミングで当面は維持されることになった。

韓国側のこの決定は、韓国では「完全に負け」(全国紙記者)ともみられている。韓国側がGSOMIA終了の延長と、半導体材料などの輸出管理の厳格化に対するWTO提訴手続きの停止を打ち出したにもかかわらず、日本側はWTO提訴に関わる日韓の担当課長級の準備会合開催を経て局長級会合を行う、と発表しただけだからだ。

韓国人をして「経済戦争」だと激怒させた輸出管理問題解決の具体的な筋道はまだ見えず、GSOMIA終了に関してはアメリカの強い圧力を受けた。韓国人の面目は大いに傷つけられたはずだ。

ただ韓国は来年4月に総選挙を控えている。GSOMIAは延長し、最大の問題である輸出管理問題解決に向けた対話の糸口を今回つかむ──これが文在寅ムン・ジェイン)政権の解決スケジュールかもしれない。半導体は韓国経済の根幹に関わるだけに、日本からの輸出管理問題はいち早く解決したいのが本音だ。

一方で、日本側にとっては元徴用工判決問題の解決が本丸だ。韓国側は総選挙までの間に一定の解決案を示して日本の譲歩と了解を得ようとするだろう。韓国国民も納得する解決ができれば選挙にも追い風になる、との皮算用も垣間見える。

とはいえ、韓国国民にとっては、判決が「三権分立上、仕方がないもの」かつ「全ては日本の植民地支配の責任」という認識は広く共有されている。日本側も1965年の日韓基本条約で元徴用工の賠償は全て解決済み、という立場は崩せない。

「判決直後、日本が対話や協議を提案したときに韓国側が応じていれば、日本企業も基金への拠出などを考えられた」(日本財界関係者)「現在のように問題がこじれたのは、文大統領の対応が遅かったため」(韓国財界関係者)という双方の指摘がある。判決直後に双方が歩み寄っていれば、ここまでこじれなかったかもしれない。

跳ね返された韓国特使

韓国政府は今夏から秋にかけて日本に特使を送り、関係改善の手を打とうとした。だが、韓国外務省関係者によれば、「韓国に対する首相官邸の不信感が強く」跳ね返された。11月に訪日した韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長が「日韓の企業と国民の寄付に基づいて新たな基金をつくる」と述べたが、菅義偉官房長官は「他国の立法府の議論にコメントしない」と、事実上無視した。

ただ、この案に対して日本の首相官邸や外務省は一定の関心を示していたとされ、「無視」はあくまで韓国側の本気度を見るためだったことも分かっている。だが結局、韓国政府がどう関わるかという点で、相手を信用し切れなかったようだ。

この問題の解決には日韓双方の知恵が必要だが、そうそう「日本の立場は変わらない」(菅官房長官)。さらに、朝鮮半島には変数も多い。膠着状態にある米朝関係の行方、特に北朝鮮の動き次第で文政権の立場は右往左往する。GSOMIAについては、今でも韓国国民の半数が終了を支持している。

日米韓の同盟関係がきしむなか、来年に向けて日韓関係だけでなく、東アジアの現状が大きく変わる可能性もある。

<2019年12月3日号掲載>

参照記事:
www.newsweekjapan.jp

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